発火間近,ちらちら,ちらちら,ちらちら,と。
マイクロプロセッサー・フォーラムで注目を集めたのは,トランスティブ・テクノロジーズ社のバイナリ・トランスレート・ソフトウェア「ダイナマイト」だ。ダイナマイトを利用することで,アスロン・チップでパワーPC用のソフトウェアを動かすことなどができる。コードキャッシュの有効利用など,エミュレーションによる速度低下を防ぐ工夫がされている。
とは云っても,実際には記事にあるような,アスロン上でマックOSが動くということはない(今のところ)。古いバージョンは知らないが,マックOS 9やマックOS Xは,直接パワーPCチップとの結びつきが強過ぎて,現状ではコードの変換だけで簡単に動くものではない。でも…。パワーPCを捨て去る気はないけど,モトローラとIBMの開発スピードに振り回されているアップルは,なにか解決策を求めている(過去記事)。AMDやトランスメタの名前は何度もやりとりされているだろう。ダイナマイトの薬莢の匂いは,芳しく感じるかもしれない。
対するモトローラは,プロセッサー・フォーラムでの発表は中止となったようだが,64ビットチップ,パワーPC G5(7500)の開発の話が,急にあちこちから伝わってきた。早ければ1月のマックワールドエキスポ/サンフランシスコ,または3月の東京のエキスポで発表があるのではないかとも云われる(来年中旬以降になると云う話も)。チップ設計はハイパートランスポート(過去記事)の準拠? USB2とブルートゥースのサポート?なども云われている(The Registerの記事)。なんとも不確かだが,マックOS X 10.2は64ビットバージョンになるとも。でも,OS 9からOS Xへの大規模な移行があった後で,32ビットから64ビットへの移行があると,ユーザー離れに影響しそうで,ここいらは不明確だ。なんにしても,ダイナマイトもあり,64ビット化もあり,パワーPCに大爆発を引き起こすような発火が,ちらちら,ちらついている,のか!?
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